2015年2月9日月曜日

「修正ロジスティック曲線」を提唱する!

いくつかの動物の個体数は、増加から上限まではロジスティック曲線をたどりますが、その後、定常的な直線を持続するのはごく短期間で、むしろ下降していくケースが多いようです。

なぜでしょうか。その理由を筆者は下図のように考えています。動物の数が少ない時には、出生数が増えて死亡数も低いのですが、数が増えて生息密度が高まると、密度効果で出生数が落ちて死亡数も上がってきます。そこで、個体数は伸びなくなりますが、一旦、2つの傾向が始まってしまうと、両者が同じ数になった後も、その数をバランスよく保ちつづけることは稀で、出生数は落ち続け、死亡数は増え続けます。









このため、死亡数はしばしば出生数を追い越して、そのまま個体数を減少させます。ロジスティック曲線は定常から下降へと移行していきます。結局、個体数の変化は、微増→急増→漸増→定常→漸減→急減→微減というプロセスを辿ることになります。

こうした推移は、自然界の一つの原理を示しています。つまり、動物の個体数では「サステティナビリティー((sustainability=持続可能性)」とか「静止人口(stationary population=増減のない人口)」といった推移はかなり稀な現象である、ということです。

近年、環境学者の多くが「サスティナビリティー」を、また人口学者の一部が「静止人口」を、それぞれ理想的な社会目標だと論じていますが、これらの概念はあくまでも人間の理想、あるいは幻想にすぎません。生物界の個体数では「激減」や「下降」が当り前なのです。

そうなると、ロジスティック曲線の論理をより広く社会的な現象に応用していくには、新たな名称が必要になってきます。前半はロジスティック曲線、後半は下降していく曲線に、新たな名前が必要ということです。

そこで、筆者は新たな名称として、1996年刊の『人口波動で未来を読む』(日本経済新聞社)で「変形ロジスティック曲線」を、その後、1998年刊の『凝縮社会をどう生きるか』(NHKブックス)では「修正ロジスティック曲線」を提唱してきました。つまり、「修正ロジスティック曲線」こそ、ロジスティック曲線に代わる、一般的な人口法則と考えたのです。



















おかげさまで「修正ロジスティック曲線」は、幾つかの専門分野で支持を得られ、さまざまな応用が行われるようになってきました。


http://www.rikkyo.ac.jp/feature/sympo/2006/1021.html
https://www.hulinks.co.jp/mj/mj_1305.html
https://staff.aist.go.jp/shiro-hara/lecture/lecture-production.pdf

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