2015年1月21日水曜日

プラス、マイナスの分岐点は?

第3の検討課題は、以上の2つを重ねると、おぼろげながらも浮かんできます。総人口に占める外国人の比率が上昇するにつれて、プラスよりもマイナスの影響が次第に増えてくるという問題です。

すでに多数の外国人を受け入れているヨーロッパ諸国でも、総人口に占める比率が4~5%を超えたあたりから、さまざまなマイナス現象が見え始め、次第に抑制に転じています。その結果がドイツの9%程度、フランスの7%程度という現状になっています。

もし2050年の日本が1億人の人口を維持するとすれば、例えば国立社会保障・人口問題研究所の中位値9708万人の差、292万人を外国人で埋めなければなりません。

中位値の予測には、すでに435万人の外国人が含まれていますから、新たに受け入れる292万人を足すと、図に示すように、2050年の外国人数は727万人ということになります。

ここまで増やすには、2010年以降毎年平均3.7%の割合で増やしていかなければなりませんが、それに伴って、総人口に占める外国人の比重が次第に高まり、図に示したように2030年2.98%、2040年4.64%、2050年7.28%と上がっていきます。

とすれば、2040年を超えたあたりから、プラス面よりもマイナス面が顕在化する可能性が高まってきます。つまり、2050年1億人を達成するためには、その前にマイナス現象、あるいはデメリット現象への対応を的確に行う必要が出てくるでしょう。



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